【活動報告】「里海を創る海女の会」研修会に参加しました

3月7日、鳥羽志摩の海女からなる団体「里海を創る海女の会」の研修会に参加しました。

今年度は三重大学大学院生物資源学研究科の倉島彰准教授から鳥羽志摩の藻場について、吉村から2022年度に海の博物館と実施した海女操業人数調査と海女ガイド事業について報告をしました。

研修会の挨拶では、会長である志摩の海女さんから「アラメが生えても腐ってしまう」などのお話があり、引き続き磯焼けの苦しい状況が続いていることが伝えられました。

私からの報告では、こちらのページでもお示しした海女操業人数調査について概要と傾向を共有しました。

また、海女研究センターや海の博物館が取り組んでいる、海女漁にかかわる文化の発信事業についても紹介しました。

海女さんたちからはしばしば「海女がいなくなってしまうかもしれない」「文化が途絶えてしまうかもしれない」という不安をお聞きします。

もちろん地元では藻場再生や資源管理、収入増の工夫、後継者育成など、既に様々な取り組みが進められています。
これらの取り組みは「生きた文化」をつなぐためのもの、と位置づけられるかもしれません。

文化を継承するには、多様な方法があると思います。
たとえば博物館が中心的に担っている「有形のモノを受け継ぐ」ことも一つの方法です。
あわせて「記憶を受け継ぐ」ことも、とても大切なことだと考えています。

「記憶を受け継ぐ」とはつまり、鳥羽志摩にあるそれぞれの地域が、そこにいる海女さん・海士さんお一人お一人が、海とともに生き抜いてきた足跡や証を受け継ぐことです。

その一環として、このホームページでも紹介してきた「アーカイブ・データベース事業」「トークイベント事業」などを進めてきました。

他者に自らの物語を語ることは、自らの地域や人生への思いを再認識、再構成する機会だとも思います。
海女さん・海士さんたちのご協力のもと、そんな機会を増やしていくことが、これまでの「記憶」を受け継ぐだけでなく、その「記憶」を改めて見つめ直すことで、これからのまちをつくっていく手がかりにもなっていくのでは、と信じています。

研修会ではそんなこともお伝えしてみました。
地元の皆さんのお声を聞きつつ、来年度からも1歩ずつ進んでいきたいなと思っています。

このような機会をいただき、誠にありがとうございました。

(吉村真衣)